フラッシュバルブ記憶

フラッシュバルブ記憶

劇的で感情的な出来事がそっくりそのまま、写真のように焼き付け(閃光)られる記憶をフラッシュバルブ記憶といいます。ショッキングな場面で起こりやすいので、後にトラウマになる危険も含まれています。心理カウンセリング用語辞典ではフラッシュバルブ記憶について、できる限りわかりやすく理解していただけるように要約してまとめてみました。

フラッシュバルブ記憶とは?

フラッシュバルブ記憶とは非常に劇的で感情を強く動かされるような出来事を目撃したり初めて聞いたりしたときに、その出来事とは直接関係のない、自分がそのときどこにいて何をしていたのかというような、その出来事を目撃したり聞いたりしたときのその場の状況について詳細かつ鮮明に覚えており、想起することが出来る現象のこと。

フラッシュバルブ記憶の特徴

他の記憶と比べても特異なほど鮮明で詳細で豊かな記憶であり、非常に長期にわたって保持される。有名な例としては、アメリカ合衆国で1963年にケネディ大統領が暗殺されたというニュースを聞いた当時成人だった多くの人が、自分がどこにいて何をしていたのかを詳細に説明できる、というものがあげられる。しかし、近年の研究により、フラッシュバルブ記憶は完全に正確なものはないことが実証に明らかになっている。

フラッシュバルブ記憶と感情

フラッシュバルブ記憶強烈な感情を伴った記憶が時間が経った後でも鮮明に思い出せることを示しました。例えば、多くの人々がアメリカ同時多発テロ事件やケネディ大統領暗殺事件、ジョン・レノン殺害などのニュースを聞いたときのことをよく覚えています。そのように鮮明に思い出せる記憶ですが、フラッシュバルブ記憶が普通の記憶のように記憶され続けるわけではないことが、いくつかの研究により示唆されました。

フラッシュバルブ記憶が思い出せる理由

フラッシュバルブ記憶が一般にフラッシュバルブ記憶は通常の記憶よりも正確かつ鮮明に思い出せると考えられています、その理由として、人々がそのような重大な出来事を話題にすることが多いために記憶が強化されていることが指摘されています。Neisser(1982年)によると、フラッシュバルブ記憶が長持ちする原因の1つとして、報道によって定期的に記憶が補強されることを挙げています。

フラッシュバルブ記憶の時間

記憶には、記億している時間(保持期間)によって分類する方法と、記憶している内容によって分類する方法というように、大きく2種類に分けられます。

時間による分類
短期記憶
短期記憶とは、数十秒程度の短い保持期間の記憶であり、記銘力、瞬間の記憶などがあてはめられます。例えば、住所録をみて電話番号を暗記した後、住所録を閉じて電話しようとするとき、短期記憶が使われていたり、日常の中でちょっとした瞬間的なことが短期記憶になります。これは繰り返し使わなければすぐに消えてしまう記憶であり、高齢者が苦手な部分です。
長期記憶
長期記憶とは数分~数十年という長い保持期間の記憶であり、高齢であっても比較的保たれているといわれる記憶です。そして、長期記憶はその内容からエピソード記憶と意味記憶、手続記憶などに分けることができます。
エピソード記憶
エピソード記憶とは、特定の時間に特定の場所であった出来事などに関する記憶のことを言います。(昨日の夕食で食べたおかずを思い出したり、今朝駅で会った友人の顔を思い出すなど)自身が体験した、出会った物(人)などから構成される記憶になり、もっとわかりやすい言い方をすると、『思い出』と呼ばれるものです。
意味記憶
意味記憶は、一般的な知識と言い換えることができます。特定の時や場所に関連しない記憶である点が、エピソード記憶とは異なり、「野菜の名前を思いつくかぎり言って下さい」という長谷川式スケールの質問はこの意味記憶をテストしていることになります。質問やクイズのような問題を問われたときは、意味記憶を辿ることが一般的です。このように、エピソード記憶と意味記憶は意識的な記憶(宣言的記憶)としてとらえられています。
手続記憶
手続き記憶は、技能のように、いわば体で覚えているような記憶をいいます。手続き記憶は制御する機構と脳回路は意識的な記憶(意味記憶やエピソード記憶)とは全く異なると言われ、手続き記憶は簡単に言葉にできないことが多く、意識しなくとも使うことができる物をさします。手続き学習の例として、バイクの運転の練習、タイピングの練習、楽器の練習、水泳の練習、自転車に乗る、お経を読むなど長い文章の暗唱がある。手続き記憶は非常に永続性がある場合もあります。

手続き記憶

手続き記憶とは長期記憶の一種で、技能や手続き、ノウハウ(手続き的知識)を保持するもの。手続き的記憶あるいは非陳述記憶とも。他にも「技能記憶」、「連合記憶」といった名称もあります。脳に特定の障害を負った人々(例えば海馬に傷を負った人)を研究した結果、手続き記憶とエピソード記憶は脳の中の異なった部位を使用していて、独立して機能していることが示唆されました。例えばある患者は、作業の訓練を受けると過去の訓練内容は覚えていますが、作業を改善することが出来ません。他の患者に同じ訓練を施すと、訓練内容を思い出せないのですが、作業をさせると改善されています。

手続き記憶のあれこれ

手続き記憶は簡単には言葉で説明できないことが多く、意識しなくとも使うことが出来ます。いわゆる「体が覚えている」状態です。手続き記憶は、時間をかけて学習した刺激応答などのパターンを反映することが出来ます。一方、宣言的記憶は言葉にするのが容易です。手続き学習の例として、自転車の乗り方の練習、タイピングの練習、楽器の練習、水泳の練習があります。手続き記憶は永続性がある場合もあります。

手続き記憶の概要

体が覚えている」などという言葉がよく使われます。若い頃ギターに凝っていたが、かれこれ十数年間ギターから遠ざかっていたという人が、久々にかき鳴らしてみたらけっこう上手く弾けた、というような場合が、体が覚えているという現象です。といってもこれは比喩的な表現で、実際は指先に記憶があるわけでなく、複雑な手の運動を制御するための脳が記憶しているわけですね。心理学では、こうした体で覚えた記憶のことを手続き記憶と呼んでいます。動物が生きていく上で必要な基本動作も手続き記憶といいます。たとえば人間なら、2本足で歩く、走る、跳ぶ、服を着たり脱いだりする、スプーンやフォークを使う・・・などの動作です。これらの手続き記憶は、無意識的に行うことができるのが特徴です。手続き記憶には冒頭のギター演奏のように高度なものも含まれます。楽器演奏のほかには、水泳、サッカー、料理、洋裁、大工仕事、タイピング、デッサン、手品などがあります。これらは一度身につけると、長い間使っていなくても忘れない特徴があります。